2023-10
05
緑園都市 自分たちで夕食を作ってみました!
「夕食作りがキツすぎる!事務や通院がある時はもっと無理や!!」
泉区にあるグループホームに職員の悲鳴が木霊します。
パートさんがいない日はてんてこ舞いなのです。
そこに現れた統括責任者が言い放ちました。
「自分たちのごはんだから自分たちで作ってみたら?
本人らの満足にもなって、職員の負担も減るんじゃない?
買い物にもメンバーが行ってさ」
簡単に言ってくれるぜ。
付随する苦労を想像して、そう口から出そうになりましたが、止めておきました。
自分たちのことを自分たちでやってみて、生活を充実させる。
これはグループホームの目標としてまさに王道かと思われたからです。
かくしてサンハイム緑園都市のメンバーによる夕食作りの修業が幕を上げたのでした。
連続ブログ小話 『ギブギブ ~ 限界緑園調理日記』
第一話 オムライス
かつて一人暮らしを目指したNさんは、非常にやる気を見せ、
最初から最後まで調理をリードしていました。
事前に自分のスマホで材料を調べ上げる用意周到っぷりです。
細かく刻む、火力調整しながら炒める、味見をしつつ調味料の調整をしていました。
作業所で昼食作りをよくやっているIさんは、最初からアクセル全開です。
玉ねぎを刻み始めて数分、速攻で指を切ってしまいました。
やる気がありあまっていたようです。
バンドエイドを貼ってリタイアとなりましたが、炒めるのや卵を焼くのには挑戦して、
作業所での経験を振るっていました。
Hさんは、料理というか食べることに興味津々です。
細かく刻むのは苦手なようでした。
しかし卵を焼くのと、チキンライスをお椀に盛って成型するのはかなり得意のようです。
Tさんは、卵を焼いてみました。
「混ぜないでね。フライパンを動かして卵を広げたら放っておいて」
とのアドバイスは見事スルーとなり、炒り卵ができていました。
本人は「美味しい美味しい」と満足そうでした。
残る2人は主に調理していた3人を応援していました。
出来上がったオムライスには「ありがとう!」と言って、舌鼓を打っていました。
Nさんが1人で味付けもしたオムライスは、薄くもなくしょっぱくもなく、とても美味しくできました。
他のメンバーから「美味しい」と言われ、Nさんも照れつつ満更でもない様子です。
「またやろうなー」との声も聞かれ、早くも第二回のメニュー候補が囁かれています。
楽しみながら生活の実感を充実していけたらいいなと思います。
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